アイディアのまとめ方

私の仕事は、アメリカの市場・業界・企業からヒントを得て、日本のクライアント企業に役立つと思われるものをまとめ、レポートやスピーチで伝えることです(無論、これは仕事のごく一部に過ぎませんが)。

ですから、新聞、テレビ、業界誌、カンファレンス、企業レポートなどにまめに目を通し、気になる記事やレポートがあれば、それを掘り下げて調査・分析し、私なりのレポートを作成していきます。クライアント企業は、そういった情報をもとに、事業革新、事業拡張、新規事業、その他いろいろなイノベーションに役立てています。

そんなわけで、私は常に、新しいアイディアやイノベイティブなことを考えているのですが、そのために利用しているのがイエロー・パッドです。イエロー・パッドとは、アメリカでスタンダードに使われているA4サイズのノートパッドで、紙の色が黄色いのでイエロー・パッドと呼ばれているのでしょう。私は、このノートパッドをオフィスや自宅の机、あるいはベッドの周りなど、ありとあらゆるところに置いておき、何か面白いことがあったら書き出していきます。

なぜこのように大きなノートパッドが必要かというと、言葉やアイディア、構想などは、図式にした方が考えをまとめやすいからです。さらに、テーマごと、アイディアごとに別々のノートパッドを使うことによって、どんどんアイディアを付け加えていくことができます。今10個のアイディアがあるとしたら、10のノートパッドが必要になるわけです。夜中だろうが早朝だろうが、思いついた時に、浮かんだアイディアや構想をノートパッドにガンガン書き込んでいきます。

ところで、先日イタリアン・レストランのキッチンをのぞいたら、何十というフライパンが掛けてあって、ひとつの料理をつくるごとにどんどん新しいフライパンをつかっていました。私のノートパッドは、このフライパンと同じような役目を果たしているんだな、と思いました。