スモール・ジャイアンツとは

コア・バリュー経営で
スモール・ジャイアンツ
「小さくても偉大な会社」を目指す

スモール・ジャイアンツとは「小さくても偉大な会社」 

スモール・ジャイアンツとは「小さくても偉大な会社」。規模の大きさ(売上や利益の拡大)を目指すのではなく、「従業員が活き活きと働ける最高の職場づくり」「お客様を喜ばせる優れた商品やサービスの提供」「地域社会とともに歩む姿勢」「唯一無二の企業文化の育成」などを最優先に実現すべきこととしている企業のことを指します。そして、それを実現するための経営基盤として、企業の「社会的存在意義(コア・パーパス)」と「中核となる価値観(コア・バリュー)」を定め、それらを社内の結束を強める求心力、社員の日々の行動の基準となる原則として活用しているのです。

スモール・ジャイアンツになるには

1.会社の存在意義を定める
会社はお金を儲けるために存在するのではありません。

もちろん、社会に必要とされる商品やサービスを提供し、地域の人々や従業員の生活を支えていくためには会社の持続性に気を配る必要はあります。

しかし、「売上」や「利益」を目的とする会社には所詮限界があります。

スモール・ジャイアンツは、「会社の究極的な存在目的」=「事業活動を通して社会にどんな価値を提供するのか」を明確に定め、会社の構成員が日々一丸となってその実現に取り組みます。

それゆえに、地域の人たちや顧客や社会にも愛され、応援される存在になるのです。

2.会社の中核となる価値観を定める
日々の行動や意思決定の基盤となる「価値観」を定め、従業員の大多数がそれに則って行動します。一貫性ある言動は顧客や世間の信頼を生み、また、社内で「大事なもの」が共有されていることから、結束の固い組織ができます。

3.目的や価値観を日々遂行するための制度や仕組みをつくる
「存在意義」も「価値観」も、ただ標語のように掲げただけでは実践にはつながりません。

会社運営の中で重要な活動(採用・人事評価・教育)や働く人ひとり一人の行動の中で、「価値観」がただの言葉に終わらず、「実践」につながるように、目的や価値観に基づく制度や仕組みをつくり、会社の皆でその実践を徹底していきます。

スモール・ジャイアンツの基本

会社の存在意義→中核となる価値観→制度、仕組み

スモール・ジャイアンツ 引用集

スモール・ジャイアンツを目指せ

スモール・ジャイアンツの特徴とは、「地域社会への貢献」や「素晴らしい顧客サービスの提供」、「卓越した企業文化の育成と維持への絶え間ない努力」、「企業文化の育成と維持」というものです。(中略)驚いたのは、「スモール・ジャイアンツ」たちがみな、「価値観主導のリーダーシップ」を経営の柱として掲げていることでした。そしてそのとき、これはまさに「コア・バリュー経営」だと、まるで頭から冷水を浴びせられて一気に目が覚めるように気づかされたのです。

(引用:アメリカで「小さいのに偉大だ! 」といわれる企業の、シンプルで強い戦略

スモール・ジャイアンツの時代へ

2016年2月、米ビジネス誌『Forbes(フォーブス)』は、その100年の歴史の中で初めて、「ベスト・スモール・カンパニーズ・イン・アメリカ(アメリカで最も優れた中小企業たち)」というランキング・リストを発表しました。

そのリストに掲載された25社は「スモール・ジャイアンツ=小さな巨人」と呼ばれ、「大きくなる」ことではなく、「偉大な企業になる」ことを選んだ会社として紹介されています。

「大きくなる」の意味するところは、売上や利益といった「規模」だとわかりますが、「偉大な企業」がそれと違うというのはどういうことでしょうか。

実は、スモール・ジャイアンツ企業の特徴は、売上や利益の拡大を目指すのではなく、「従業員が生き生きと働ける最高の職場づくり」や、「お客様を喜ばせる優れた商品やサービスの提供」「地域社会とともに歩む姿勢」「他にはない唯一の企業文化の育成」などを最優先に実現すべきこととして、全力を傾けていることです。

そしてそれが、結果的には売上や利益のみならず、業界や市場の標準をはるかに超える目覚ましい成長を生むという、大いなるパラドックスを生んでいるのです。

(引用:アメリカで「小さいのに偉大だ! 」といわれる企業の、シンプルで強い戦略

なぜ今、スモール・ジャイアンツが注目されるのか

なぜ今、「規模を追わず、偉大さを追求する企業に強みがある」のでしょうか?

それは、「お客様のロイヤルティ(忠誠心)」にとって、価格より何より、「信頼できる会社か」「応援したくなるような会社か」ということが、今までにも増して重要になってきているからです。

もちろん、価格や品質も大切ですが、生活者が企業を「選ぶ」ときに、価格や品質という機能価値は最低限の条件にすぎず、市場にごまんとある選択肢の中から選んでもらうためには、お客様が「嬉しい」「楽しい」と感じるような「感情価値」を提供することが必要になってきたということです。アメリカでは、サブプライム問題をきっかけに、特に大企業への信頼は失墜してしまい、多くの生活者が「嘘をつかず、搾取をしない会社」「理想の社会を、一緒に創っていけるような会社」との心のつながりを渇望しています。

(引用:アメリカで「小さいのに偉大だ! 」といわれる企業の、シンプルで強い戦略

「スモール・ジャイアンツ」を実現する「コア・バリュー経営」

「コア・バリュー」とは、会社の「核となる価値観」という意味です。

「コア・バリュー経営」では、自分たちの会社が何のために存在しているのかという会社の存在意義(コア・パーパス)を明確にしたうえで、社内の全員が共有すべき「価値観(コア・バリュー)」を定め、価値観に基づいた考え方や行動を習慣化する「仕組み」をつくって、実践していきます。

従来、企業文化の改革についてなされてきた議論は、「現状」の問題点をなくし「あるべき姿」に近づけるために、会社の環境や従業員の行動を是正することに重点が置かれていました。その多くは経営者からの「トップダウン」のイニシアチブを原動力にしますが、そこには会社の期待が一般の従業員にまで浸透しにくいという難しさがあります。

「変えろ」といわれても個々の従業員にはその成果がイメージしにくく、また、どうやって変えたらいいのかもわからないという壁があって、それが、多くの「企業文化改革プロジェクト」がとん挫する理由にもなってきました。

コア・バリュー経営は、会社を長期的な繁栄に導く戦略的企業文化の育成プロセスを民主化して、一般の従業員や現場の手に委ねます。コア・バリュー経営では、このプロセスを、「会社の皆で夢を語り、共有する」ところからスタートするのです。

(引用:アメリカで「小さいのに偉大だ! 」といわれる企業の、シンプルで強い戦略

スモール・ジャイアンツ・セミナー

日米のスモール・ジャイアンツの事例研究に基づき、「スモール・ジャイアンツになるには」を2時間~1日までの各種セミナー/ワークショップを通して指導しています。

また、過去には、スモール・ジャイアンツを目指す企業が集い情報・意見交換を行う「スモール・ジャイアンツ・サロン」や、米スモール・ジャイアンツを訪問して学ぶ米スモール・ジャイアンツ視察研修ツアーなども開催しています。

スモール・ジャイアンツ関連書籍

「アメリカで『小さいのに偉大だ!』といわれる企業の、シンプルで強い戦略」

2016年2月、米フォーブス誌が100年の歴史で初となる“ベスト・スモール・カンパニーズ・イン・アメリカ(優良中小企業ランキング)”を掲載した。次々とグラつく大企業をよそに、規模が何百倍もの大企業を食う勢いで成長する中小企業に注目が集まっているのだ。そんなスモール・ジャイアンツ(小さな巨人)たちの共通点が、コア・バリュー経営である。今、企業が生き残りをかけて追うべきは、企業規模でも売上高でもなく「いかに顧客や社員に愛されるか」だといったら、あなたは信じるだろうか? しかし、本書内の数々の事例が示しているとおり、「いかに愛され、応援されるか」を重視した価値観経営を行う会社は、成長率も社員のモチベーションの高さも離職率も、大企業を凌ぐという結果が出ている。成長中の日米企業事例を豊富に織り交ぜつつ、コア・バリューの経営手法を実践的なステップに落とし込んで解説する画期的な書。 アマゾンで購入

第1章 アメリカの小さな巨人たち
第2章 偉大な企業の共通項、コア・バリューとは何か
第3章 スモール・ジャイアンツを目指す
第4章 コア・バリュー経営のメリットと戦略的企業文化
第5章 実践! コア・バリュー経営
終 章 「偉大な企業」への道

理念浸透の≪コア・バリュー経営≫のやり方CD

「コア・バリュー経営」の開発・提唱者である石塚しのぶによる解説CDです。オーナー企業だからできる「コア・バリュー経営」のやり方を体系化。自社の理念をもとに戦略的な企業文化を築き、業績をあげるコア・バリュー経営の導入法をステップ別にわかりやすく解説・指導するものです。 「米スモール・ジャイアンツ」の名付け親であるBo Burlingham/ボー・バーリンガム氏 も推奨。コア・バリューの土台であるコア・パーパスとコア・バリューの定義の仕方、社内でのコア・バリューの浸透を推進する仕組みのつくり方、コア・バリュー経営に 則ったリーダーの在り方、考え方など、 演習を通してステップ別に学んでいただけます。購入ページ

第1巻 変貌する経営環境下で生き残る!
第2巻 偉大な企業を築き会社を大きくする「コア・バリュー経営」のすすめ方
第3巻 コア・バリュー経営実践のための仕組みづくり
第4巻 社員と顧客に愛され、未来に飛躍する企業になる