地元人の生活に近づく米ショッピングモール

車社会のロサンゼルスではショッピングというとまず頭に浮かぶのが大型ショッピング・モール。

最近はそのモールがより生活者の日常に近くなっているようだ。大手デベロッパーのWestfieldでは、地元生活者のニーズを徹底研究し、ファミリー層を取り込むモールを展開している。LAエリアで最近アップグレードされたモールでは、この頃こまごまとしたファミリー層のニーズを汲んだサービスが目立つ。買い物の合間に休める場所も劇的に増えたばかりでなく、シートのデザインもお洒落だ。座ってくつろいでいる人も多い。

センチュリーシティーモール

合鍵をつくったり、時計の電池をかえたりと、めんどうで後伸ばしになってしまいがちなことは一通りモールでできる。さらに一階の通路のど真ん中には、ドアも壁もない美容歯科も登場。予約なしで歯のクリーニング・サービスを提供してくれるそうだ。アメリカでは歯のクリーニングを定期的に行う人がかなり多いから、ありがたいものなのだろう。口を開けて施術を受けている一部始終を通行人に見られてしまうわけだが、お客さんの様子をみていると躊躇している様子もない。

それにしても、頻繁に館内がアップグレード/リモデルされ、テナントが増えていくと活気を感じる。客としても足が向く。そう思うのは私だけではないらしく、店舗の増加に比例するかのように家族連れのお客さんが増えているように感じる。ネット時代の今、お客さんの足が店舗から遠のいているという話題が多い一方で、モールの躍進ぶりは頼もしい限りだ。