ネットの巨獣、アマゾンが米国五大映画配給会社と共同戦線!?

ウォルト・ディズニーを除く米国の五大映画配給会社が結託し、開発を進めているクラウド型DVDサービス、『ウルトラ・バイオレット(UltraViolet)』。その販売を行うことをアマゾンが発表しました。

映画の劇場興行成績は年々下降の一途を辿るばかり。DVDの販売も鈍化して、配給会社にとっては利ざやの薄いレンタルやストリーミングが繁栄するばかりです。

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この状況を打破しようと、大手配給会社が結託して開発を進めているのが、『ウルトラ・バイオレット』。ユーザーがDVDを購入すると、購入時に与えられるコードをパスワードとしてクラウド上の「ロッカー」にアクセスし、PCやiPad、iPhoneなどの携帯端末にダウンロードして視聴することができるというものです。

映画配給会社がこのサービスを展開するにあたって、最も手ごわい競合がアップルとアマゾンだと噂されていました。これら二者は両社とも独自のクラウド型コンテンツ・ストレージ・サービスを提供しています。

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メディア・コンテンツ販売におけるアマゾンの力は並々ならぬものです。現在のところ、『ウルトラ・バイオレット』サービスでリリースされているDVDタイトルはわずか19本ですが、これが本格的に起動し、アマゾンとスクラムを組むことができれば、映画業界の未来を劇的に変える動きとなります。

アップルやアマゾンが展開するコンテンツ・ダウンロード・サービスやレンタル・サービスというのは、映画配給会社にとっては脅威をもたらすものです。今日までは、映画配給会社がこれらの会社へのコンテンツ提供を渋る、というのがアップルやアマゾンにとってはネックにもなっていましたが、提供商品の充実、という意味で考えると、アマゾンにとっても映画会社とタイトな関係を築くのは大きなメリットとなるものかもしれません。

世の映画好きには目の離せない展開ですね。