今やブラック・フライデーはブラック・サーズデイ?ブラック・フライデー速報

私自身はまだ日本出張中なのですが、アメリカの「ブラック・フライデー」の状況について、スタッフがブログを書いてくれました。


アメリカのファミリーが七面鳥とマッシュポテト、パンプキンパイなどで祝う感謝祭(11月の第4木曜日)。その翌日の金曜日は「ブラック・フライデー」と呼ばれます。

もともと、ブラック・フライデーは、クリスマスに向けてのショッピング・シーズンの始まりということで、かなり過激なセールが行われる日。アメリカの小売業者は、11月から12月の「ホリデー・ショッピング・シーズン」に年間売上の25%から40%を売り上げるといわれていて、その「かきいれどき」の幕開けとなるのが「ブラック・フライデー」。この日を境に小売業者が赤字から「黒字」に転じるので、「ブラック・フライデー」と呼ばれるのだそうです。

今や日本のニュースでも報道されるようになった「ブラック・フライデー」ですが、今年のキーワードは、「EARLY:先行開始」ということ。

数年前のブラック・フライデーを回想すると、マス・ディスカウンターのターゲットが、事前登録したお客さんにモーニング・コールをかけてくれるというサービスがあって(勿論、録音ですが)、とても話題になりました。それは思えば、ブラック・フライデーのセールのスタートが早朝(5時とか6時とか)だったからなんですね。

でも、そんな緩やか(?)なセールの幕開けは過去のものとなり、今年は、ウォルマート、Kマート、ターゲットなど大手リテーラーがこぞって、感謝祭の夜(木曜日の9、10時ごろ)や金曜日の午前0時にセールをスタートさせました。

ベストバイの風景

金曜日の午前0時にスタートさせる場合は、かろうじて、「ブラック・フライデー」だからよいのですが、感謝祭の夜に始めちゃう場合は、もはや「ブラック・フライデー」ならぬ「ブラック・サーズデー」???

「先行開始」の理由は、どの小売業者も「目玉商品」は同じようなものを扱うので、一足先にセールをオープンする競合他社に出し抜かれるよりは、自らも、「より早くに」セールをスタートしたほうが良いか・・・という単純な「討たれる前に討て!」という理論らしいです。

私個人は人ごみも列に並ぶのも大嫌いなので(あと、たいてい仕事をしているという事情もあり)、ブラック・フライデーにショッピングに行ったことはないですが、そんな私でなくても躊躇するほど、今年のブラック・フライデーは殺伐としています。

我々がオフィスを構えるロサンゼルス地区のとあるウォルマートでは、ある女性客が、セール開始直後にお目当ての商品に群がった群衆を催涙スプレーで撃退。20人のけが人が出たそうです。また、ノースカロライナのショッピング・モールでは銃が発砲される(幸い、けが人はなし)など、おっかない話も聞かれました。

そんな思いまでして買い物したいか・・・と呆れている私のような人のためには、「ネット」という強い味方がいます。寒い中、外に出なくていい。運転もしなくていい。列にも並ばなくてもいい。催涙スプレーをかけられる心配もない。おうちの中でぬくぬくと暖まりながら、カウチの上ですいすいショッピングできるのです。

そういったわけで、今年の感謝祭(木曜日です!)にはネット・ショッピングが大活躍。北米における感謝祭の日の日間オンライン売上は、昨年の数値を39%上回る5.5億ドルにも上ったそうです。

アマゾンのブラックフライデーページ

考えてみれば、感謝祭の日ってショッピングにはもってこいの日なんですよね。七面鳥などのごちそうをたらふく食べた後には、体も重いし、夕方頃になると、もう家族や親戚の間での話題は尽きているわけです。感謝祭のディナーの後片付けも終わったあとに、カウチにどっかり腰を下ろし、自分だけのショッピングの世界にひたる・・・。まさに、理想の感謝祭の夕刻の過ごし方、としてビジュアライズできます(ちなみに、筆者の体験談ではありません)。

私見はさておき、木曜日から日曜日までの4日間で総計1億5,200万人が店舗やネットで買い物をすると予測される今年の「ブラック・フライデー・ウィークエンド」。これから月曜日にかけていろいろな報道があると思いますが、それを皆さんにも速報でお届けしていきたいと思います。

今週末は絶対モールには行かないと決めているとげとげでした。