今回のインタビューに際して、『Delivering Happiness(邦訳『ザッポス伝説』)』の出版プロモーションとしてトニーが行った「全米バスツアー」について是非聞いてみたいと思っていました。
2010年8月から12月までの5カ月にかけて、全米20都市余りをバス(その名も「ハピネス・バス」)で回り、行く先々で様々なイベントを行ったプロモーション・ツアー。ウェブの時代に、バスで米国を横断して、各地の読者と触れ合うというハイタッチで、「ちょっと風変わり(a little weird)」な書籍プロモーションが評価され、トニー・シェイは2010年の「AdweekMediaが選ぶマーケター・オブ・ジ・イヤー」にも選ばれました。 (もちろん、5カ月間ずっとバスに乗っていたわけでもないし、毎日イベントをやっていたわけでもないですが、9月などは1か月にに3、4日しか会社にいないこともあったそうです。)
ツアー期間中、最も印象に残っていることは?とトニーに聞いてみました。
「一番驚いたのは、企業以外からの問い合わせや感想をたくさん聞くことができたことかな」
本のカテゴリーが「ビジネス書」であり、「幸せを届ける会社」について書いたものであることから、主に企業からの反響を期待していた、とトニーは言います。
「でも、実際に蓋を開けてみると、企業以外の人も読んでくれて、チャリティ団体や病院や学校からも感想をもらったり、『うちでイベントをやってください』などという招待ももらった。あと、『Delivering Happiness』を読んで得た気づきを、個人の生活に活かしているという人たちからメールを貰ったりして、とても興味深かったです」
見るからに子供好きなトニーは、各地で子供を巻き込んだイベントや、子供関連団体に収益金を寄付するチャリティ・イベントなども精力的に行いました。ボストンをはじめ、計四箇所の小児病院にも訪問しています。
インタビューに応じるザッポスCEOトニー・シェイ氏
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「読者の声にはどんなものが多いですか?特に印象に残っているのは?・・・また、奇想天外でビックリしたものとかはありますか?」
と聞いてみると、少し首をかしげて、
「その質問なら、チームに聞いてみるのが一番いいね」と、急遽ザッポス本社の二階にインタビューの場を移すことになりました。トニー自ら案内してくれた、その「チーム」とは・・・。「チーム」とのインタビュー内容は、次回に紹介します。
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