フォーチュン誌『最も働きたい会社ベスト100』でザッポスが堂々6位!!!

フォーチュン誌『最も働きたい会社ベスト100』でザッポスが堂々6位!!!

今朝、起きて早々受け取ったのは、ザッポスが、『最も働きたい会社』の6位にランクインしたという嬉しいニュースでした。

フォーチュン誌の最も働きたい会社

2009年にザッポスは同ランキングに23位で初登場、翌年2010年には15位にランクインし、今年はより上位に食い込むのではないかと、私も密に期待していたところでした。

「ベスト100」の表を見ていて、まず注意をひかれたのは、ザッポスの驚異的な雇用成長率。「最も働きたい会社」といえども、大不況の中、社員数が減少傾向の会社も目立つ中で、ザッポスの雇用成長率は前年比37%アップのダントツ一位を誇っています。(ちなみに、同じく37%で一位を引き分けたのはバルフォア・ビーティ・コンストラクションという英資本の建設会社。)

また、「ベスト100」のデータ・シートを見て思ったのは、
「社員ハピネスの源泉は表層的な事実だけを見てもわからない。内に入って観察しないと見えない感覚的、感情的な要因がある」ということです。

「最も働きたい会社」の評価事項の中に、「給料」と「Perks(特典)」というものがあるのですが、「Perks(特典)」とは、会社による医療保険負担など一般の福利厚生的なものも含めて、「社内ジム」や「社内託児所」など、社員ゆえに受けられる恩恵すべてを含むものです。

『ザッポスの奇跡』の中でも書いているように、「給料」に関しては、ザッポスは特別に良いわけではありません。今年の「上位100社」を見てみても、ザッポスは年俸制の社員の場合82位、時給制の社員の場合90位に位置しています。

そして、「Perks(特典)」を見ても、「ヘルスケア、社内託児所の有無、ワーク・ライフ・バランス、自宅勤務の有無、サバティカル(長期有給休暇)」などの項目がある中、ザッポスが秀でているとされるのは「ヘルスケア」だけです(ザッポスでは、医療保険の100%を会社が負担。これはアメリカでは非常に珍しいことです)。

にも関わらず、ザッポスは私がこれまで訪れ、研究してきた米国企業の中で、社員が最もハッピーに、生き生きと仕事をしている会社なのです。

同僚の誕生日を祝うザッポス社員たち

そんなことを考えていたら、トニー・シェイが愛読書として挙げているポジティブ・サイコロジーの本の中の一節が頭に浮かんできました。

「(幸せは内面からもたらされるものだという考え方は実は十分ではなく、)幸せというのは、人と人との関係からもたらされるものなのである」

ザッポスを訪れる時いつも実感するのは、社員の人たちからあふれ出る会社への誇りと愛情、そして、社員の人たちがお互いに対して抱いている強い絆と愛情です。

「困った時に必ず助けてくれる友人がいる」、「喜びも痛みも共有できる親友がいる」と、社員たちとのインタビューの中でも繰り返し聞いた言葉が、ザッポスという会社の固い結束と深い愛情を物語っています。

ザッポスの場合、フォーチュン誌の記事の中にはリストされていない素晴らしい制度もたくさんあるのですが、「社員ハピネス」の源泉になっているのは、やはり、社員同士の強い絆と愛情なのではないかな、と 思ったのでした。

「信頼できる仲間と、同じ目標に向かって進んでいるという確信」。それは、目には見えないことですし、定量化もし難いことだけれど、人間にとって実は最も重要なことなのではないか、と私は思います。