スモール・ジャイアンツ・ジャパン・サロンin Osaka 「企業文化を育てる」第一歩は・・・?

去る11月9日、スモール・ジャイアンツ・ジャパン初の関西地区サロンが大阪で行われました。
総勢20人以上が集まり、熱気あふれるイベントになりました。

スモール・ジャイアンツ関西サロン参加者

イントロダクションとして、私の方から45分程度の講演をさせていただきましたが、最も注目の集まったトピックは、「コア・バリューのつくり方と、浸透の方法」。

スモール・ジャイアンツの活動とは別枠ですが、私自身、米優良企業に関する長年の研究活動を踏まえて、「コア・バリュー経営」というメソドロジーの開発、提唱に取り組んでいるので、皆さんに興味を持っていただけて非常に嬉しく思いました。

「コア・バリューはどのようにしてつくったらいいのですか」
「どのようにして浸透させていったらいいのですか」
そんな質問が、皆さんからたくさん聞かれました。

その質問に対して、私は、「まず、会社全体で、企業文化を意識すること、そのものが出発点です」とお答えしました。
「世の中に対して誇れるような企業文化を作りたい」
「では、どうやって作ったらよいだろう」
と考え始めるということは、企業文化に対して「コンシャス(意識的)になる」ということであり、これが、まず、とても重要な出発点だと思います。
コンシャスになると、自分たちが「なりたい姿」と現状とのギャップが見えてきます。
そのギャップを埋めようと努力するようになるわけです。

企業文化について考え始めると、当然、たくさんの問題が出てきます。しかし、問題が出てきたからと言って、悩みすぎる、迷いすぎると、それがかえって足かせになってしまい、前に進めなくなります。

だからこそ、いろいろな会社(経営者)が集まって、自らの体験を共有しあう、このような会合には大きな価値があるなあ、と今回、改めて思いました。

会場のお世話をしてくださったグッドライフOSさんは、「価値観経営」と自ら銘打ち、企業文化を軸とした経営を実践されている企業さんです。

スモール・ジャイアンツ関西サロン入口

今回の会合の際に、代表取締役社長の大知さんが、自らの経験を基に話されていたことが、とても印象に残りました。
大知さんいわく、「コア・バリューを浸透させるには、採用に『本気で』力を入れることが手っ取り早い」。

企業文化の観点から「採用に力を入れる」ということは、「うちの会社はどんな会社か」ということを世の中に向けて真剣に表現することです。
会社のアイデンティティ(どんな会社か)や、それをどうやって表現したらいいのか、どうしたら、自分の会社に合う人が来てくれるだろうか、と考えることが、文化育成の第一歩になる、と大知さんは言います。
また、「こんな会社」ということを表現する際に、どうしても「理想像」を表現することになりますが、そうすると、「理想像」と「現実」とのギャップが自ずと明らかになってきます。
ギャップを目の当たりにすると、「そのギャップを埋めよう」という行動が社員の中から出てくる。皆で、「ギャップを埋めよう」と努力すること自体が、コア・バリューの実践と浸透、ひいては、企業文化の育成につながると、大知さんは言うのです。

最終的には、「行動あるのみ」。「どうやって企業文化をつくっていったらよいのか」「コア・バリューを浸透させていったらいいのか」と悩み、心配するよりは、どんどん行動を起こしていこう。成功と失敗から学んで、試行錯誤を繰り返して磨かれていこう!というメッセージだと理解しました。

「明日から、企業文化推進委員会をつくります!」
とおっしゃっている経営者の方もいて、私までおおいに元気づけられました。

懇親会までお付き合いいただいた皆さん、ほんとうにありがとうございました。
(オフィシャルな懇親会の終了後も、有志の皆さんで、お酒を酌み交わしながら、夜中過ぎまで「コア・バリュー」について語り合われたそうです・・・。)
また、次回、お会いできるのを楽しみにしています。