「見せるオフィス」から「感じさせるオフィス」へ―グッドライフOS本社訪問記

初のスモール・ジャイアンツ・ジャパン・サロン in Osaka

11月9日(月)に、スモール・ジャイアンツ・ジャパン・サロン in Osakaを開催しました。

スモール・ジャイアンツとは、アメリカで発足したムーブメントで、「大きくなることではなく、偉大になること」を目指す中小企業の集まりです。規模を追うのではなく、社会、顧客、社員などすべてのステークホルダーに対し、より大きな価値を生むことをモットーにしています。

さて、アメリカで始まったこのムーブメントを日本に広めよう、そして、「日本流スモール・ジャイアンツを育てよう!」ということで、日本では私が主宰を務めさせていただいています。

東京サロンは今回で三回目でしたが、大阪サロンは初の取り組み。神戸で男性用ファッション・アクセサリーの店舗・ネット通販業を展開していらっしゃるプリンシプルさんと、「企業を応援して日本を元気にする(Makes Japan Energetic)」を事業ビジョンに掲げて活動していらっしゃるグッドライフOSさんのお世話で実現することができました。(グッドライフOSさんの事業内容や企業文化の詳細に関しては、過去のブログをご参照ください!)

会場はグッドライフOSさんの大阪本社オフィス。実は昨年に移転される前から、「是非お越しください!」と招待をいただいていたのですが、今回初の訪問になりました。

グッドライフOS代表大知氏と石塚

 

グッドライフOS本社は、「人が集まるパワースポット」

待望の新オフィスだったので、イベント開始時刻よりかなり前に訪問させていただき、代表取締役の大知さん直々に案内していただきました。

グッドライフOSは、法人向けにあらゆるソリューションを提供している会社です。本社移転にあたっては、「企業を応援して日本を元気にする」という事業ビジョンを踏まえて、「本社オフィスからどんなメッセージを発信できるか」と考えていったそうです。

そうして辿りついたオフィスづくりのコンセプトが、「人が集まるパワースポット」。お客さんが来た時に、元気になって帰ってもらえる、「また来たい!」と思ってもらえるようなオフィスにしたい、という願いが込められているそうです。

 

「仕事の場を舞台と捉えた、アクター、アクトレスになろう」

しかしそれだけではなくて、オフィスをデザインしている段階で生まれたもうひとつの気づきは、「どんなに素敵なオフィスを設計しても、その中で働く人たち(僕ら)がショボくては台無し」ということ。

そこで、「働き方」のコンセプト・ワードとして練り上げられたのが、「仕事の場を舞台と捉えた、アクター、アクトレスになろう」。

これを大知さんは、ディズニーランドを例にとって説明してくれました。

ディズニーランドはアトラクションが素晴らしいから人気があるのではなくて、そこで働く人たちが「夢の仕掛け人(キャスト)」として演技をしてくれている。そこに魅力を感じて、人が集まるのだ。会社もそれと同じ、ということです。

結果として作り上げられたオフィスは、「人が集まるパワースポット」としてのオフィスと、「仕事の場を舞台と捉えた、アクター、アクトレス」という働き方を体現したオフィス。

 

「感じさせる」オフィスづくり

感想から言ってしまうと、未だかつて体験したことのない、「まったく新しいオフィスのかたち」だと思いました。

仕事柄、今まで何百というオフィスを訪問してきましたが、「見せる」ための空間にこだわったオフィスはたくさんあります。

それは別に悪いことではありません。企業文化や価値観を浸透させたり、強化するうえで、環境を整える、「形から入る」というのは非常に有効ですし、重要なことです。

しかし、グッドライフOSさんのオフィスは、そこから一歩進んで、「感じさせる」ことに気を配ったオフィスだなあ、と心の底から感服したのでした。

「来訪客にどう感じてもらいたいか。そのためにどんな演出をするのか」。

それを、環境と人でもって、見事に体現したオフィスだと思ったのです。

お客様にお待ちいただきながら、グッドライフOSのビジョンや事業に触れていただく、というコンセプトのロビー・エリア。

ビジョン・ウォール。来客にも見てほしい「大切にしている価値観(コア・バリュー)」がディスプレイしてあります。

グッドライフOSのビジョン・ウォール

「Please stand here(ここに立ってください)」とあるのは、記念撮影を意識した粋な計らい。

「来訪客に喜んでもらう」「躍動感を出す」ことに気を遣った会議室は四部屋あり、それぞれテーマが違います。

「PARK(公園)」。床に敷いてあるのは人工芝です。

グッドライフOSの会議室「PARK」

「CAFÉ(カフェ)」。ちょっとバーのような内装です。

グッドライフOSの会議室「CAFÉ」

左側は「SCHOOL(学校)」。黒板があったり、社員さんのお子さんの作品だという書道が飾ってあったり、懐かしい雰囲気ですね。右側は「HOME(家)」。畳の部屋で、掛け軸もあり、とても和みます。

グッドライフOSの会議室「SCHOOL」と「HOME」

四つの会議室には、馴染みの深い環境で、創造性を掻き立てられながら仕事をして欲しい、という願いも込められているそうです。

「クリエイティブ・ルーム」といって、デザイナーやプログラマー、ライターさんなど約25名がお仕事をしておられる部屋もありますが、ここは廊下からすりガラス越しに皆さんの仕事ぶりを拝見できるようになっています。これも、来訪客の「目」を意識した演出のひとつ。

グッドライフOSのクリエイティブ・ルーム

 

優れた人材、価値観の合う仲間を集める「戦略的ツール」としてのオフィス

そして最後に、会議室に辿り着いたわけですが、ここに辿り着くまでの「動線」について大知さんが説明してくれました。グッドライフOSでは、戦略の第一の柱が「最高の採用」。より優秀な人、かつ価値観の合う仲間を集めることによって、会社はさらに発展できるという考えで、採用活動に並々ならぬ投資をしています。年間40回にもおよぶ会社説明会を、毎回2時間半を費やして開催しているそうで、その際に、説明会に参加する学生さんたちが辿るのが、今、私が案内されたとおりの動線。入り口から会議室に至る動線と、説明会の内容とで、「グッドライフOSはすごい!」という衝撃を感じてもらえるように考えているのですね。まさに、「感じさせる」オフィスづくり。

グッドライフOSの五大戦略

従来とはまったく異なる、画期的な「オフィス空間」「働き方」の具現化を見せてもらったなあ、と私自身も大変な刺激を受けたオフィス・ツアーでした。