アメリカの生涯教育

ワタシの家の近所に住むB氏は、UCLA(カリフォルニア大学ロサンゼルス校)のエクステンション(大学が生涯教育の一環として設けているシステム)部門のマネージメントをしている。この方が日本で通信教育を行っている大学に招かれ、生涯教育に関する公演をしてきたという。週末にブランチを取りながらB氏と日本出張中の話を交わしたが、彼いはく、日本ではまだまだ生涯教育の概念が定着していないという。

アメリカでは生涯教育が一般にも広く浸透している。どんなにすばらしい学歴があっても、ビジネスに成功して大金持ちになっても、いくつになっても、学ぶという気持ちを忘れない人が実に多い。UCLAのエクステンション・クラスのスケールをみれば、アメリカの生涯教育のパワーがわかる。UCLAのエクステンションだけで生徒数は年間6万5,000人、1クオーター(3ヶ月間)の開講プログラム数は1,100以上にも上るそうだ。カリフォルニア大学のロサンゼルス校だけでこれだけの人達が学んでいるわけだから、全米規模では大変な数値になるだろう。

日本では、高校や大学を終えたら教育は終わりという概念がまだまだ拭いきれない。生涯教育の先進国アメリカの現状は、日本の教育関連ビジネスにとって学ぶべき点が多いのではないだろうか。