イケア(Ikea)のマーケティング

私は部屋の改装・デザインが趣味のひとつで、オフィスや自宅など常にどこかを改装している。買い替える機会の多いシンプルな本棚やパーツなどは、イケア(Ikea)を利用することが多い。日本でも今年イケアがオープンして話題になっているようだが、私が利用しているロサンゼルス地域のイケアもかなり盛況だ。仕事帰りにイケアへ行くと、メチャメチャ混んでいるので、あきらめて買わずに帰ってくることもある。

イケアの魅力は、商品がとにかく安いこと。それに、ハイセンスにデザインされている点もある。家具だけでなく、ライフスタイルをエンジョイできる雑貨も豊富だ。特に雑貨類は、値段ばかりでなく、アイディアに富んだものが多く、ついアレコレと買ってしまう。

ところで、7~8年前のことになるが、イケアがアメリカに進出してきた85年頃から北米Ikeaの社長を務めていた方(当時引退されたばかりだった)のノースキャロライナにあるご自宅に招待され、イケアのマーケティング戦略をじっくりと伺う機会があった。当時イケアといえば、家具のRTA(Ready to Assemble)コンセプトを事業化したオリジネーターとして私は注目していたので、非常にエキサイトして参上した記憶がある。アメリカ市場においても、創立者のKamprad氏の理念が徹底的に貫かれているという話がとても印象的だった。その時に伺った話のひとつに、「アメリカではイケアの店舗はフリーウェイ(高速道路)の側に建て、大きな看板を立てるというのがアメリカ進出以来のコンセプトだ」というのがあったのを記憶している。日本出張の際に、Ikea Japan船橋店の建物を見て、なるほどと思った。

イケアが今後どのように日本でローカライズされていくのか、大変興味深い。