Q1:  米国企業と提携したいのですが・・・。
Q2:  アメリカの流通業を徹底研究するためにはどういうプロセスをとるのがベスト?
Q3:  アメリカの企業を訪問してみたいのですが・・・。
Q4:  アメリカの企業と契約するにあたっての留意点を教えてください。
Q5 アメリカで店舗視察をしたいのですが・・・。
Q6:  アメリカで社員研修したい!
Q7:  見本市に出展してマーケティング活動したいが・・・。
Q8:  アメリカは自分にとって正しい進出先?
Q9:  流通業においてアメリカが注目されるのはなぜ?
Q10 米国で自分のアートを展示(販売)したい
Q11 アメリカの経営手法を取り入れるには?
 
Q1:  米国企業と提携したいのですが・・・。
A1:  提携内容によってプロセスが異なりますが、まずはじめのステップとしては、相手企業とそれを取り巻く業界、マーケット・ポジショニング等についてよく研究すること。そして、もしこちらからアプローチをかけるのであれば、どういう内容の提携をして、どういうメリットを得たいのか、また、先方にはどういったメリットがあるのか、ということを明確にした上でプレゼンテーションを行うことが必要です。プレゼンテーションに盛り込むべき内容には、自社の事業内容や日本市場における位置づけ、こちらの希望する提携内容、そして、提携関係が双方にもたらすメリットなどがあります。これらの“ツール”を用意した上で、戦略的なコンタクト・プロセスを始めることが重要です。

 
Q2:  アメリカの流通業を徹底研究するためにはどういうプロセスをとるのがベスト?
A2:  アメリカでは業界団体の活動が非常に活発で、また、業界ぐるみで向上しようという"同業者精神"が極めて強いのが特徴です。ですから、各業界団体の主催で年に一、二回開催されるカンファレンスが、各業界の最新動向を掴み、ネットワーキングを行う上で非常に役立ちます。ただし、朝の8時から夕方の6時頃まで、次々と英語で行われるプレゼンテーションを聞くのはノン・ネイティブ・スピーカーにとっては容易なことではありません。各業界に特化した専門用語なども盛んに出てきますので、業界を熟知したコーディネーターや通訳を必ず手配することが必要でしょう。

 
Q3:  アメリカの企業を訪問してみたいのですが・・・。
A3:  アメリカの企業は日本の企業に比べてまだまだオープンですが、最近では、単に「訪問したい」というだけでは受け入れてくれないところが多くなってきました。ですから、訪問依頼を行うにあたっては、訪問を通して達成したい目的、そしてより重要なところでは、訪問が先方に与えるメリットを明確に述べることが必要です。アメリカの企業に対してこういった依頼をすると、必ずといっていいほど、"What is in it for us(我々にはどういったメリットがあるのか)?"と訊かれます。先方が同業界に属する企業であれば、日本の市場/業界の動向に関するプレゼンテーションを用意するなど、相手に"Yes"と言わせるためのコンタクト戦術を考えることによって、依頼が受け入れられる可能性はグンと高くなるでしょう。 また、できれば、先方の会社の事業内容や業界について事前に調べた上で訪問するとよいでしょう。実は、日本企業は、「目的もないのにただ訪ねてきて、相手側の企業に関心も示さないで帰っていく」という悪評が高いのです。先方についてある程度の知識を備えて、適確な質問や受け応えができるようにしておく、というのがエチケットだと思います。 さらに、コンタクトを行うにあたっては、訪問の目的に応じて、「最も適切なコンタクト・パーソンは誰か?」ということを事前に調査しておくことが必要です。企業によって、マーケティング担当者、PR担当者、あるいはトップ・マネージメントなど、コンタクトすべき担当者が異なるので、ただ単にウェブサイトに掲載されている住所にレターを送るというのでは、せっかくのコンタクトが無視されたり、たらい回しにされたりする恐れもあります。 最後に、アメリカにおけるビジネス・マナーを勉強しておくこと。また、ごく単純なことですが、日本とアメリカの休日は異なるので、アメリカのホリデーに留意して訪問スケジュールを組むことも必要です。
 
Q4:  アメリカの企業と契約するにあたっての留意点を教えてください。
A4:  アメリカでは州によって法律や規制が異なるので、必ずアメリカの弁護士を仲介に入れることが肝要です。しかし、原則的に、弁護士の役割というのは、クライアント(企業)が望むことを文書化し、その内容の法的正当性を確保することですから、弁護士を効果的に活用するためには、自社の希望する契約内容を予め明確にした上で依頼することが必要です。弁護士というのはあくまで法的な分野における代理執行人であり、弁護士にビジネスのアドバイスを求めるのは不適切です。よく、弁護士とビジネス・コンサルタントを混同し、弁護士の役割の範疇にないことを依頼する人がいますが、これは危険です。

 
Q5:  アメリカで店舗視察をしたいのですが・・・。
A5:  アメリカには綿密な消費者動向リサーチを反映した店舗フォーマットやサービス・モデルがたくさんあり、店舗を見て回るだけでも非常に刺激的です。しかし、せっかくそれ相応のコストをかけて、十時間も飛行機に乗ってアメリカまで来るのですから、アメリカの生活者のライフスタイルと店舗、商品の関係ということを理解した上で店舗を視察し、視察という経験から最高の成果を得ていただきたいものです。業界や市場の背景を知らないまま、モールやショッピング・センターに行ってただそこにある店舗を見るというのでは、せっかくアメリカに来ても満足な成果は得られません。事前のホームワークは欠かせないということで、できれば、視察に赴く前に、業界に精通したコンサルタントの話を聞いておくことも重要なポイントです。また、地理的なファクターや交通状況などを考慮して、効率的に視察ができるよう、地元のコーディネーターに依頼してプログラムを組んでもらうことが最善の方法だと思います。

 
Q6:  アメリカで社員研修したい!
A6: 研修にもいろいろな方法があります。アメリカにおける先進的な店舗を視察して回るとか、優良企業を訪問するとか、業界の専門家に講演をしてもらうとか、可能性は無限です。「せっかく日本からはるばる来たのに思い通りの成果があげられなかった・・・」などといった結果にならないためにも、プランニングの段階から研修の目的を明確化し、参加者のバックグラウンド(経験、役職)を考慮した上でプログラムを組むことが重要になります。なにより、アメリカという国の市場と文化を理解し、目的に応じてプログラムをカスタマイズし、遂行までのサポートをしてくれるエキスパートに相談することが最善の方法ですから、そういった"エキスパート探し"から始めてみたらいかがでしょうか?

 
Q7:  見本市に出展してマーケティング活動したいが・・・。
A7:  見本市参加への準備からフォロー・アップまでのプロセスには、主に下記の事項が含まれます。

・見本市参加の目的とプランの明確化
・入念なリサーチ:どの見本市に参加するのがベストか、各見本市の規模やターゲット市場についてリサーチ
・見本市主催者との交信/参加手続き
・ブースの構築プラン作成(デザイン等)
・ブースの構築(業者依頼等含む)
・ブースで配布するプロモーション・キャンペーン・グッズの手配
・見本市参加:会社の事業内容や商品に関して説明できる英語力を備えたブース・スタッフが必要
・見込み顧客のデータベース作成(ブースで集めた情報に基づく)
・見込み顧客へのフォロー・アップ


 
Q8:  アメリカは自分にとって正しい進出先?
A8:  アメリカが正しい進出先かどうかの判断は、業界や業種、あるいは市場環境など状況によって異なるため一概には言えません。進出を検討している市場のサイズや潜在的ニーズ、アメリカの文化環境や法律等を考えると、米国市場に適しているビジネスとそうでないものが存在し、それを見極めるためにはアメリカのビジネスに精通した者の目と労力を要します。

 
Q9:  流通業においてアメリカが注目されるのはなぜ?
A9:  アメリカは自由競争の国です。価格においても、他国に比べて政府による規制などのしがらみが少なく、企業間の競争が活発に行われてきました。その結果、より効率よくビジネスを運営するためのプロセスやシステムが次々に開発されてきたといえます。

日本を含め、アジアやヨーロッパ諸国がものづくり(テクノロジーやデザイン)にフォーカスを置いて発展してきたのに対し、アメリカのビジネスはシステムやプロセスによって差別化を図ってきたため、アメリカは先進的なビジネス・システムやモデルの宝庫となっています。中でも、特に流通モデルは世界最先端を行き、日本やヨーロッパの5年以上先を行っているといわれています。さらに、経営手法に関しても日本では人を管理の対象として考えるのに対し、アメリカではシステムを管理することにより人を動かすことにフォーカスを置いており、学ぶべき点がたくさんあります。さらに、業界における同業者意識が強く、「業界ぐるみで向上しよう」といった懐の深さを持っていることもアメリカの産業界の魅力であるといえるでしょう。


 
Q10:  米国で自分のアートを展示(販売)したい
A10:  アーティストとして米国で売り出すには、日本と同様、ターゲットとする顧客が集中している地理的エリア等をリサーチした上で展示会場を決定します。その後、展示方法やレンタル料、期間、経費等の交渉を行い、事前にキャンペーンや広告戦略をプランニングする必要がありますが、その際には地元企業のサポートが不可欠です。

また、展示から販売へとつなげるためには、外国人のアーティスト自身が直接作品を売ることは難しいため、レップやエージェントなどを介した方法を取らざるを得ません。さらに、あなたの作品に興味を示した米国企業がそのデザインを使った商品を販売したいともちかけてきた場合、専門家を起用した交渉プロセスを踏まないと、知らず知らずのうちに自分に不利な契約を締結させられることがありますので注意が必要です。


 
Q11:  アメリカの経営手法を取り入れるには?
A11:  アメリカの最新のビジネス・モデルや収益モデルに関する書籍が日本では非常に人気がありますが、実際にそうした書籍から得られることは理論やコンセプトに限られます。ところが、こういったモデルを実際に導入することを真剣に考えた場合、果たしてそのモデルが日本の土壌に適しているのかどうかを検討する必要があります。これを踏まえた上で、実践的に「何を、どういったステップで、どう遂行したらよいのか」というプロセスを知ることが必要になりますが、そのためには既にそのモデルを実践している企業が経た導入プロセスの徹底的な調査が必要になります。