新年早々、ザッポスでランチタイム

(2011. 1. 6)

新年早々、ラスベガスのザッポス本社を訪れ、CEOのトニー・シェイに会ってきました。

日本でも12月に発売になった『Delivering Happiness(邦訳『ザッポス伝説』)』について、アメリカ本国での反響と、その後の「ムーブメント」についても聞きたかったのですが、以前、このブログでも紹介したザッポス本社の現・ラスベガス市庁舎への移転計画についても聞いてみたいと思っていました。

また、今回は、『Delivering Happiness(邦訳『ザッポス伝説』)』の中の主要登場人物、キースにも会ってきたのです。

ザッポス社員のキース

そう・・・。ザッポスがケンタッキーに物流センターを立ち上げたエピソードの中で、電話一本を受け、身ひとつでケンタッキーに飛び急場を救う、あの「キース」です。あのエピソードの中での彼の活躍ぶりは、これが映画だとしたらまさしく「助演男優賞」ものでしょう。

初めて会ったキースは、とても「ザッポス的」な人でした。このインタビューの詳細については、おいおいお話していきたいと思います。

ところで、今回のザッポス訪問には、思いがけないサプライズがありました。

なんと、トニーのお父さん、リチャード・シェイ氏に会うことができたのです!

ザッポスCEOトニー・シェイの父親リチャード・シェイ

トニーとのインタビューを控えて、ザッポスのカフェテリアで打ち合わせをしていた私たちの前に、リチャードはにこやかな笑顔で突如現れました。

「君たちが来ると聞いて、心待ちにしていたんだよ」

と、握手の手を差し出す彼は、とても気さくなジェントルマンでした。

急遽予定を変更、お父さんの目から見た「トニー・シェイ」について彼の話を聞くことができました。

私も彼も、留学生として渡米したアジア人。年も近いのか(?)、いろいろと通じるところもあり、会話は大いに盛り上がりました。

この時の内容についても、後日じっくりブログに書きたいと思います。

ところで、我々が訪れた日は、奇しくもトニーのランチ当番の日。

昼食の当番をするザッポスCEOトニー・シェイ

『ザッポスの奇跡(改訂版)』の中にも書きましたが、昨年行われた「オール・ハンズ・ミーティング(四半期に一度行われるザッポスの全社員ミーティング)」で発せられた、「トニーが会社を留守にすることが多く、触れ合いの機会が減って淋しい」という社員の嘆きの声に応えて、トニー自ら、月に一度、カフェテリアで社員にランチをふるまうことを約束したのです。

この日のメニューは、イタリアン・ランチ。女性の拳くらい大きく、たくましいミートボール、スパゲティ、ラビオリ、トマトソースとホワイトソース、そしてガーリック・トースト。その中から何でも好きなものを選び、オーダーすることができます。

ザッポスのカフェテリアにはサラダやサンドイッチなどの「冷たい献立」と、パスタなどの「温かい献立」の二通りがあるのですが、通常、「冷たい献立」は無料、「温かい献立」は有料です。

Ub|XZ~i[でもこの日は、「温かい献立」もみなトニーのおごり。すべて無料です。というわけで、お腹を空かせたザッポニアンたちが次々とランチ・カウンターに押しかけます。

そこでの、トニーと社員たちの掛け合いがまたまた面白いのです。

「ヘイ、トニー!」

男性社員も女性社員も、大きな声で元気良くかけ声をかけ、彼の注意をひきます。

時々、ジョーク交じりで無理な注文をふっかける社員がいるのですが、トニーも負けず、「ダメダメ、そんなことはできないよ。次!」などと応酬します。

「昔とった杵づか」なのか、配膳の手つきは手際よく、慣れたものです。

そのやり取りを見ていて、トニーは本当に社員に愛されているんだなあと実感しました。

ザッポスのカフェテリアでのスパゲッティとミートボール

本を読んだ人なら、トニーが学生時代にハーバードでピザ・ビジネスをしていたのをご存知だと思いますが、過去には、なんとこのカフェテリアでお手製のピザをふるまったこともあるそうです。

新年早々、すっかり私を温かい気持ちにさせてくれた「ザッポス訪問」だったのですが、トニーとざっくばらんに語り合ったことなど、これから幾度かに分けて書いていきたいと思います。

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