日本出張も始まったばかりのある週末のこと・・・。
日本が世界に誇れるメガネ屋さんに行ってきました!
江戸川区瑞江に本店を構える「アイ&アイ」と「FaceOn」というお店です。
社長の松井さんには、前回(三月)の出張の際に初めてお会いしました。大分で講演させていただいた時に、たまたま同じ壇上に立たれたのが松井さん。アイ&アイのサービス哲学について語っておられて、そのスピーチのうまさにも感嘆しましたが、なによりお話の内容に感銘を受けました。「なんだか素晴らしいお店のようだなあ。是非行ってみたい!」と思っていたその矢先に、「日本にいらっしゃる折にはぜひ・・・」と親切なご招待の言葉をいただいたのです。
松井さんのお店では、社長の松井さんだけではなく、なんと五人の店長さんが『ザッポスの奇跡』を読み、感想文まで送ってくださいました。そういうこともあって、お客様志向の素晴らしいお店を見たい、という気持ちもありましたが、本を読んでくださった皆さんにお会いできるのが楽しみで当日を迎えました。松井さんに連れられて、瑞江のお店を訪れてびっくり!同社のホームページでも出会える、スタッフの方々の笑顔も素敵なのですが、お店の隅々に、いろいろな工夫やお客様への心遣いが溢れているのです。
例えばこんな「体験コーナー」があるのですよ。リビングをシミュレーションした一角があり、新聞があったり、ご飯の模型が設置してあったりする。そこでテレビを見たり、箸を手に持ってみたりして、「ちゃんと手元(近いところ)が見えるかな・・・、テレビ(ちょっと離れたところ)はどうかな・・・」と試してみることができるのです。
また、オフィス環境を模したコーナーもあります。そこで普段働いているように、パソコンを使いながら、新しいメガネでも不自由がないかどうか確かめることができるというわけです。
あと、アイ&アイにはカラーコーディネーターの資格をもっているスタッフの方もいて、お客さんの身につけているものなどを観察しながら、その人にあったフレームの色などを提案してくれるそうです。
私もメガネでお洒落するのが大好きですが、メガネっていうのはかっこよければいいというものでもないのですね。ちゃんと使えなくては意味がないし、使い心地がよくなくてはいけない。「売ってお終い」ではなくて、購入時の満足度と、使用時の満足度の両方の側面に気を配っている。サービス・カンパニーの基本だと思いました。
こんなに至れり尽くせりの上に、メガネは注文したその日のうちに受け取ることができるそうですね!日本の人にとってはこれは当たり前なのかもしれませんが、アメリカではこれは実に「反常識」です。注文から引き取りまで一週間っていうのはざらで、ひどいときは二、三週間なんていうのもある。こんなにサービスの仕組みが行き届いていて、お客様思いのメガネ屋さんなんて、アメリカにはないな・・・。日本にもすごいお店があるなあ・・・と、もうすっかりエキサイトして、今でも機会があるごとにいろんな人にアイ&アイさんの話をしています。日本にこんな素晴らしいお店があることを本当に誇りに思いますし、アメリカの人たちにも紹介していきたいです。
・・・ところで、お店を訪問中、アイ&アイの松井さんが、「石塚さん、ちょっと・・・」としきりに私を店頭へお誘いになるので、なぜだろうと首をかしげていたのですが、ある時そのわけがわかりました。なんと、店先に『ザッポスの奇跡』の表紙イメージつきで、私の名前入りのボードが設置してあったのです。おまけに、七夕の笹には短冊に紛れて、またもや、『ザッポスの奇跡』が・・・。ちょっと照れくさくもありましたが、アイ&アイの皆さんの徹底したホスピタリティに、感謝と感激でほんとうに頭が下がりました。
松井さんは、一年に一度スリランカを訪問して、お客さんから集めたいらなくなったメガネを寄付するという活動を行っているそうです。現地の人を検眼してあげた上で、度の合うメガネを寄贈しているんですね。これも、すごいと思いました。これからは、人(社員・顧客・そして社会)を大切にし、世の中を良くする活動をしていく、「正しいビジネス」こそ支持されて、繁栄していく時代になると私は信じています。
読者の皆さんも、もし機会がありましたら、是非アイ&アイを訪ねてみてください。スタッフの方々の親身な対応に、心温まること請け合いです。
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