読者との対話で広がる「ザッポスの奇跡」の輪

(2010. 1. 12)

ツイッター上で最近お知り合いになった@yukifujinoさんと、@IHayatoさんに本連動サイトについてブログに書いていただきました。

興味のある方は、こちらをご覧ください。

『日本にソーシャルメディアの風を! ソーシャルメディア時代の出版プロモーション』

連動サイトも、ツイッターも、「出版プロモーションに革命を起こすぞ!」なんていう気負いをもって始めたわけではないのですが、このように、いろいろな方から好意的な評価や励ましのお言葉をいただいて、嬉しい限りです。

日本でも、アメリカでも、毎月、莫大な数の書籍が本屋の店頭に並びます。その中で、出版社の後押し(マーケティング)を得ることができるのは、ごく一部です。残された大半の書籍は、偶然、有名な書評家の目に触れるという幸運を待つか、あるいは、著者自身のプロモーション活動に頼るかしか手がありません。

『ザッポスの奇跡』は、とにかく、書きたい、世に出したい、そして、できるだけ多くの人に読んでいただきたい、という熱い思いをもって取り組んだ本でした。ようやく出版まで漕ぎ付けましたが、私は有名人ではありませんし、ベストセラー作家でもありませんから、自力でマーケティングするしかないのは始めからわかっていました。

「マーケティング」といっても、従来型の「マーケティング」をするお金などありません。ですから、ひとりずつアプローチしていこうと思いました。ウェブ時代の「個」と「個」の原理です。

まず、世に知られている書評ブロガーの方々のサイトを、ひとつひとつ拝見させていただきました。少なくとも50件は見たと思います。ブロガーの方々のプロフィールは勿論、通常どんな本をカバーされているのかを見ていきました。そして、『ザッポスの奇跡』に興味を持ってくださるのではないか・・・と思われる方々をセレクトして、メールをお送りしました。

メールの内容は、私がこのたび、『ザッポスの奇跡』という本を書いたこと、本の内容と、もし読んでいただけるようであれば、本をお送りしたいというものでした。その中から、承諾のメールをいただいた方に献本をさせていただきました。まだ一度もお目にかかったことのない人たちばかりでしたが、「面白そうな内容ですね。楽しみにしています!」という応援の言葉もいただき、心が温まる思いでした。

それが出版前と出版直後の活動でしたが、今はといえば、『ザッポスの奇跡』について書いていただいているブログやツイッターをできる限り見て、返答するようにしています。追いついていないところもありますが、たとえタイミングが遅れても、『ザッポスの奇跡』を通して、私の想いや志を共有していただいた方々には、何らかの形で必ず返答したいと思っています。

Ub|XZ~i[また、書いていただいた記事やブログ、読者の声は、本書籍連動サイトに転載させていただいています。将来的には、このサイトが、幸せな会社、顧客、社会づくりを目指す企業人のためのフォーラムになってくれればと願っています。

『ザッポスの奇跡』のどんなところが皆さんの心に訴えたのか、皆さんの興味を引いたのか、ブログやツイッターを拝見していると、とても勉強になります。そこから得た刺激や洞察を、次回の執筆のヒントに役立てさせていただいています。

『クルートレイン・マニフェスト』は、アメリカで十年も前に出版された本ですが、その中に、「Markets are
Conversation (市場とは会話の集合体である)」という一節があります。『ザッポスの奇跡』を巡るプロモーション活動は、私にこの言葉の意味を実感させてくれました。私自身、諸々の活動を、「プロモーション」としてではなく、個々の読者の皆さんとの触れ合いであり、会話であると捉えています。これからは、どんな商品でもサービスでも、「マーケティング」は顧客との触れ合いであり、会話になっていくと思います。

皆さんのブログやつぶやきに支えられて、『ザッポスの奇跡』は発刊から1カ月にして第二版に漕ぎ付けることができました。応援に感謝するとともに、これからも皆さんのつぶやきに耳を傾けたり、対話に興じたり、ということを楽しんでいきたいと思っています。

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